ベストセラー「嫌われる勇気」
今話題のアドラー心理学ですが、
指導者には、必読本とも言えると思います。
アドラー心理学を理解していなければ、
指導者は子供達を
ただの自分の道具のように扱いかねないからです。
自分の私利私欲のために子供達を操り、
自分の満足のために子供達を命令する。
この本は、そんな過ちを正してくれると思いました。
目的論
アドラー心理学の根幹に携わる部分です。
人は、過去から意味を見出すのではなく
「今置かれた状況から目的を叶えるために今という感情を作り出している」
例えば、指導者が子供達に対して
「集合!」と言ってもなかなか集まらずに大声をあげて怒鳴ったとします。
子供達がたらたらと集まってきてイラッとしたからついカッとなって怒鳴ってしまった。
という発想は、原因論です。
これは、怒鳴る原因が先にあるという状態です。
カッとなったから怒鳴ったのであり、突発的なニュアンスが強く
どうしようもないという印象です。
一方、目的論は、
「子供達を集まらせるために」大声を上げて怒鳴った
と捕らえます。
目的論であれば、子供を集まらせるための手段として
「大声を上げて怒鳴る」
という手段を使ったので、
この部分を変更すれば、やさしい指導者にも子供達が集まりやすい指導者にもなりえます。
例えば
子供達を集まらせるために
「周りにいる子供達に集合を手伝わせる」
などはいかがでしょうか。
この視点は、普段生活している中でも
自分で今、
原因論になってるなぁ~
と思ったりします。
目的論で物事を見ることが出来れば、
いつでも自分の良い視点で物事を捕らえることができます。
アドラー心理学には、
他にもたくさん面白い哲学がありますが、
その中でも劣等感と劣等コンプレックスという言葉は、
とても面白いものだと思いました。
劣等感は、
生まれながらに人間が持っており、
自分には足りないからこそ、それを補おうと努力する気持ちのことです。
劣等コンプレックスは、
他人と比べ、自分はだめなやつだと諦めたり、他人を蹴落とそうとすることです。
劣等感は、自分が成長するために、今足りないものに対して
悔しい!と思い、努力することです。
正しく使えば、努力する起爆剤となりえますが、
間違えた使い方をすれば、自爆することになるでしょう。
子供も少なからず劣等感を抱えています。
いつも言うのは、
「周りはいいから自分に勝てるようにがんばりな」
ということを大切にしています。
昨日の自分を乗り越えられる自分。
子供に言うのと同時に、
自分にもいつも言い聞かせています。