ルスデランパラサッカースクールの日常

⑨少子化について

 

第16章 成人期~老年期

前成人期について

前成人期は、20代後半から30代の事を言うのですが、つまり私自身、前成人期という事になります。

エリクソンの発達課題は、親密と孤立です。

結婚することや社会に出て働くことを通じて、親密な関係を築いていきます。

成人期で形成したアイデンティティを基盤に、友人や家族、子供と関わり合いながら自己のアイデンティティを見直し、再構築を行っていく時期でもあります。

未婚率の増加や少子高齢化について

日本の悩みの一つでもある、未婚率の増加と少子高齢化についてですが、個人的にも子供と関わる仕事に付かせていただいているものとして、この問題は何とかしたいことの一つです。

自分の死ぬまでに何とかしたいことは今の所二つあり

いじめ問題と少子化があげられます。

少子化についてのこの本に書かれている要因としては、個人の価値観、結婚観に対する変化、育児に対する負担感があげられると言っています。

育児に対する負担感

この中でも特に、育児の負担感についての考えられています。

戦前は、3世代に渡って一緒に暮らすことが一般的であったので、育児に関しての負担が小さいのに比べ、戦後では、核家族化が進み、近隣住民との関係の希薄化により、負担が増えたことが考えられます。

ソーシャルサポートという、家族や友人、近隣住民によって助けられて育児をしていくことがとても大切だと思うのですが

以前、マックでアルバイトをしていた時に、お祖母ちゃんとお母さんと子供の三人でハンバーガーを買いに来ていた人がいたのですが、お祖母ちゃんがお金を払おうとしたのを制してお母さんが払っていました。

個人的に思ったのは、ソーシャルサポートを受け付けていないのはむしろそういう考え方だと感じました。

「自分の事は自分でやりなさい」という固定観念では、いつまでたってもソーシャルサポートを受けることが出来ないと個人的には思いながら

「自分が困っているときに、助けてもらっているんだから、他人が困っているときは助けられる人間になりなさい」という考え方なら、ソーシャルサポートを受け入れられると自分自身、胸に刻み込みながら生活するようにしています。

高齢化が進む中で、ソーシャルサポートを上手に活用していくことが一つの解決策ではないかと考えました。

個人的に考える少子化問題について

もう一つ、個人的な話で申し訳ございませんが、自尊心の影響がとても大きいのではないかと考えています。

以前、友人が、小さい時に虐待を受けたことのある人と関わって感じたことを話してもらったことがあります。

友人「あまのって子供欲しい?」

天野「ほしいね~」

友人「だよな!ここに虐待を受けた子と受けていない子の違いがあるんだよ!」

天野「・・・?」

友人「虐待を受けてきた子っていうのは、自分みたいな経験を自分の子にもさせたくないって考えるから、自分の遺伝子を残したくないと思うんだよ」

ということを熱弁していたのですが、確かにこの感覚は、自尊心に大きく関わってくるのではないかと個人的には思っています。

こんな子供も生んでいない、若造が語る話ではないかもしれませんが・・・。

日本の自己肯定感はとても低いみたいです。

ここに子供と関わる仕事についている私としては

エリクソンの発達課題を順調に経験させていくことで、自尊心を育むために、主体性を身につけるように促していくことが、コーチとしての役割だと感じました。

 

中年期について

中年期の発達課題は、生殖性と停滞です。

自分の子供達や部下の育成に努めるなど、後進の育成などから、新しい概念などを考えていくなどがあげられます。

ここで、利己的であると停滞になってしまいます。

他者との関係や立場が変わることによって、今までの自分と向き合うことになり、今までに出来なかったことに目を向けたり、出来なかったことを出来るようにしたり、これからの為に準備したりと、アイデンティティの再構築がされる時期でもあります。

老年期について

老年期の発達課題は、統合と絶望、険悪です。

身体面でも人間関係でも失うものが多くなってくるこの時期に、幸福感を感じれるかの鍵となるのは、目的を持ち、目的に向かって「選択」「最適化」「補償」を行っていくことです。

自分が出来る水準まで下げたり、出来そうなものを選んだりしながら、自分が出来るように最適化していき、出来ない部分を何かで補償していくことが必要です。

これらを上手にできる老年が、幸福になれると書かれていました。

 

おわりに

発達心理学の本を、いつか読もうと思いながら、先延ばしにしていたので、読み終えてとても勉強になりました。

個人的には、子供達がカテゴリーを変えるごとに、また年齢が上がるごとに、コーチとのかかわり方が急激に変わることに驚いていたところもあったので、この理由をしっかりと理解できたのが大きいと思いました。

また、エリクソンの発達課題や自律、自主、主体の心理的変化や愛着の重要性など、心理学ならではの大切なことを学ぶことが出来たので、この本を読んで本当に良かったと思いました。

成人期の部分などは、もっと学んでいきたいと思うし、発達心理学についてはもっとこれからも色々な本を学んでいきたいと思います。

少子化問題は、何とかしたいと言っている割に、自分が結婚もしていなくて子供もいないのでは、説得力もないので、ソーシャルサポートを頼りに、周りの人に感謝を忘れず、5人は子供を育てられるように努力していきたいと思いました。