ルスデランパラサッカースクールの日常

③運動機能を発達させるためには

第2部 乳幼児期の発達をくわしく知る

第4章 胎児期・周産期

新生児の運動

新生児期の運動の特徴として原始反射と随意運動があります。

原始反射は、胎児期から新生児期にかけて観察される運動のうち、生後数週間で消失するものか、随意運動などに置き換わるものです。

随意運動は、自らの意思に基づく運動を指します。

原始反射のうち、随意運動に置き換わるものは、把握反射と歩行反射があげられます。

把握反射は、手のひらに刺激を与えられると、指を閉じて握ろうとすることを言います。生後しばらくは固定的ですが、徐々に把握するものに応じて掴み方を変えることが出来るようになります。

歩行反射は、生後早期の乳児に立った姿勢をさせた状態で足の裏を平らな床に触れさせると、一方の足を一歩前に出すような反応を見せ、さらに身体を前に押し出すと、足を交互に動かしていきます。

このような自発運動に流暢性や多様性が乏しい子は、その後の脳性麻痺や認知発達の遅れを示す場合があります。

原始反射と随意運動についての疑問点

新生児期の子供に原始反射の経験をさせてあげることが、運動機能のその後の発達に関わってくるのかについて疑問に思いました。

身体能力は遺伝的なものが大きく影響するかもしれませんが、環境要因として、身体能力、特に運動機能の発達を促すことが出来たら、新生児期にも何かできることがあるのではないかと考えました。

第5章 感覚・運動の発達

運動機能を発達させるために

運動機能の発達について、細かく書かれていました。

運動機能の発達が段階的なものということが面白かったです。

もちろん個人差はありますし、立ち上がってからハイハイするといったこともありますが、基本的には、頭から足、中枢から末端、大きい動きから細かい動きのような段階で発達していきます。

 

このことからも、特に新生児や乳児には行っている行動を無理に止めるようなことはしない方がいいと思いました。

例えば、新生児期に起きる、足の指先を舐めるという行動をするのは、乳児にとっては体の把握をするために必要な行動であるのですが、成人からしたらあまりしない行動です。これらを誤って止めさせてしまうと、必要な過程を経験できずに成長してしまいます。

 

また、発達段階の成長は動機付けにも影響するみたいです。

周りからの応援を受けて一生懸命ハイハイしたり、立ち上がろうとする姿を想像するととてもかわいいと感じました。

 粗大運動の重要性

粗大運動の機能が発達していると、様々な動作が可能になり、必要な動作を選べる能力も身に付くみたいです。

粗大運動の機能を発達させることがサッカーにおいてとても必要になってくるように感じました。

音に合わせたダンスなどを行うことにより様々な運動を行うことで、粗大運動の発達を促せます。

粗大運動には、運動機能だけ高めればよいというわけではなく、感覚的な予測も必要になってきます。

例えば、このまま歩いたら棒にぶつかるということを予測できなければ、よけることはできないので、よけるという粗大運動も出来なくなります。

この点がとても面白くて、サッカーのドリブルの技術がうまくても、相手がどのように動いてくるのか予想できなければ、ドリブルの技術を使えないという事になります。

逆に予測が出来れば、どのようにドリブルをすればいいのか技術を磨きやすくなると考えいます。

微細運動について

微細運動は、細かな運動の事で、箸を持つことやハサミを使うことがあげられます。

手の使い方を覚える最適な時期は5歳ごろから小学校低学年ということで、5歳よりも早ければ、運動機能が発達していないために、習得できず、小学校高学年で正しい箸などの使い方を覚えようと思うとしばらくは意識して持たなければ、治らないみたいです。

この点、祖母に丁度年長さんごろに

「ちゃんと箸を持てないと大人になって恥ずかしいからねぇ」

と一緒にご飯を食べるたびに言われたわけですが

その時は、よく意味も分からずにとりあえず正しい箸の持ち方をできるように食べてた覚えがありますが、今となっては正しい箸の持ち方で、豆とか小さい者でも簡単に箸で掴めるので、祖母にはとても感謝しています。

ハサミを使うことも、様々な運動機能を使っているみたいで、発達段階の奥の深さに驚きました。

子供達にはサッカーに必要な粗大運動の習得と同時に、粗大運動を行うために予測できる経験値を積ませれるようにすることが必要だと感じました。