ルスデランパラサッカースクールの日常

②出来る子は出来る環境へ

第2章 遺伝と環境

遺伝か環境か

学習・・・経験や環境によって変化する

成熟・・・遺伝的要因によって変化する

この二つの違いによって過去には、遺伝か環境かどちらが影響しているのか

という議論が絶えなかったのですが今は、相互的に作用しているという考え方が一般的です。

環境優位説の例

環境によって影響をもたらすのはおおかみに育てられた子供という話があり

おおかみに育てられた子供はまるでおおかみのように生活していたので9年間、人間としての生活ができるようにシング牧師らが育てたのですが少しの言葉を話せるようになってりおぼつかない足取りで、2足歩行できるようになったものの限界を感じ、断念ししまいました。

成熟優位説の例

成熟優位説については同じ環境で育った一卵性双生児に階段のぼりがどちらが早くのぼれるようになるか研究しました。

Aには、Bよりも早い時期から階段をのぼるれんしゅうを始めBは、その後1週間後に訓練をスタートしました。

始めはAの方が早かったのですがその後Bが3倍近くも早くのぼれるようになりました。

階段のぼりだけではなく、積み木や遊びの持続、物の記憶なども同じような結果でした。

環境と成熟の相互作用については、環境要因は、乳児期がもっとも影響を及ぼしやすく

年齢が上がるにつれて横ばいになります。 

遺伝的要因は、年齢が上がるにつれて、影響を及ぼしていくみたいです。

出来る子は、出来る環境へ

出来る子は、出来る環境に身を置き、さらに出来るようになっていくということがあるようです。

遺伝的要因をスクールの中で考えても仕方ないと思ったので、如何に、環境を整えて

その子の遺伝子を100%生かしやすい環境にするか、そこが大切だと感じました。

個性を大切にしよう 

みたいなことを少年サッカーの本では良く書かれていますが、これはいわゆる

個々の遺伝子の特徴が発揮できるような環境や指導を心掛けよう

ということだったのだと思いました。 

スクールでは、出来るようになった子がカテゴリーをあげて環境を変えられるようになっているので、この部分については、出来る子はもっと出来るようになっていく

ということが当てはまるのではないかと思いました。

 

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第3章 生涯発達の視点

就巣性と離巣性

鳥類には、就巣性と離巣性があります、

就巣性は、生まれた後に巣で、生活する性質で離巣性は、生まれた後に、巣から出て生活する性質です。 

離巣性の鳥は、生まれるまでの期間が長く生まれる前に、すぐに巣から出られるよう体が出来上がってから生まれます。

就巣性の鳥は、生まれるまでの期間が短く生まれてから親の世話なしには生きていけません。 

人間は元々離巣性だったと考えられますが就巣性に変化していったと考えられています。

理由は二つあり脳の巨大化と直立二足歩行による骨盤の変化です。

これにより、出産時に産道を通ることが出来なくなった赤ちゃんは体が出来上がる前に、早めに出産することで、問題を解決してきました。 

これにより、就巣性となった人間の赤ちゃんは、母親の世話なしには生きていけなくなりました。

発達課題

精神医学者フロイトは、リビドーという性的な心的エネルギーが存在し、リビドーがどこに注意を向いているかに着目し、心理的現象を理解しようとしました。

リビドーを人間の発達に応用することで、人間の発達段階を理解しようとしました。

フロイトフロイトの娘に師事した、エリクソンは、心理社会的発達段階論を提唱し、

人間が生まれてから死ぬまでのライフサイクルで、経験する葛藤を繰り返していくものだ、と社会的心理危機と呼び、発達段階ごとに分けました。

アメリカの教育学者ハヴィガーストは、「生きることは学ぶこと、成長することは学ぶこと」と言い、発達課題を提唱しました

ライフサイクルを6つに分け、それぞれに6~10個の発達課題を唱えました。

現代人にこの発達段階が全て当てはまるのか、検討の余地はあるが、課題が生じる要因としては以下の3つがあげられます。

①身体の成熟

②社会の文化の圧力

③個人の私的な価値観や志望(動機)、人格、自己の一部

 

初級と中級の発達段階の違い

発達段階や発達課題という概念は、指導者としてとても指標になる概念だと思いました。

リビドーについても、目に見えるものではないけど、確かに、子供達の中には、年代年代によって、興味や関心、欲求などが違うことは、肌で感じるものがあります。

初級コースにいる子たちは、サッカーを誰とやるかというよりも、どうやって楽しむかということを考えているように感じ、そのために対戦相手を選んだり、好きなトレーニングや嫌いなトレーニングがはっきりと出ます。

中級コースの子供達を見ていると、どうやって楽しむか、というよりも、誰とやるか、ということが大切になってくるような印象があります。

サッカーを楽しむためには、まず友達作りからということで、気心の知れた友達と一緒にサッカーをやることで、サッカーを楽しめるという印象です。

発達課題で思ったこと

エリクソンの発達課題では、6歳~12歳で中期児童期、という風にまとめて9個あげられていますが、ルスデランパラサッカースクールは、初級と中級と上級コースに分けられて、練習生とFC生というカテゴリーにも分けているので、その中での心理的な変化にも注目してみると、指導がやりやすいと感じました。

サッカーの技術面というよりも、心理面の成長もカテゴリー分けの基準に考えていけたらと思いました。

 

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