【発達心理学ガイドブック】を読んで学んだことをまとめていきたいと思います。
第12章 児童中期の認知発達
賢い選手になるための3つの力
就学前期と児童中期の認知の違いに、就学前期の子供は、知覚から論理的に考えることが出来ないが、児童中期から頭の中で、論理的に考えることが出来る。
また、見えていないものを論理的に考えることができるのは、形式的捜査段階からできるようになるとピアジェは言っていたが、これを覆したのはとても面白いと思いました。
大切なのは、記憶力であり、ワーキングメモリ、実行機能の有効性、長期記憶からの検索力が挙げられます。
この概念は、サッカーで論理的に考えることが出来るかどうかということに大きく関わってくると思います。
技術的なことも大切ですが、賢い選手になるためには、これら3つの要素は必要不可欠に感じますので、これらについてはもう少し詳しく調べていきたいと思いました。
ワーキングメモリについて
ワーキングメモリは、短期的に記憶し、処理する機能ですが、これは年齢と共に覚えられる数が増えていきます。ワーキングメモリには、言語をメモすることや、視覚をメモする事、そして、対象となる事柄にどれだけ集中することができるかという3つの機能から成り立っているということです。
指導をしていても、選手たちが行ったプレーを再現するために、今行われた映像を再現する必要があるので、この視覚をメモするワーキングメモリは非常に重要になってきます。ワーキングメモリの処理スピードや記憶量というのは、長期記憶からも影響があるということなので、何に集中するのかとか、推測するといったことは、過去の経験に影響されるのだと思いました。ワーキングメモリを鍛えるというよりも、日ごろから集中してサッカーを教えたり、生活すること自体が、ワーキングメモリを鍛えることに繋がるのだと感じました。
日本とアメリカの計算能力に対する文化的違い
日本などのアジアの国とアメリカの計算能力を比較した時に、アジアの国々の方が圧倒的に点数が高いという事です。これは、勉強の時間を費やし、体系立てられた勉強方法を基礎からみっちり学んでいることが影響を受けているのだと考えられています。
アメリカは、計算能力は、自然に成長するものと考える人が多く、出来なければ、出来ないでそれでいいと考える人が多いのだそうです。
子供は、文化の影響を逃れることが出来ないという重たい言葉が書かれておりましたが、ある意味、子供達に影響を与える指導者である以上、同じような責任を感じて指導していかなければならないと思いました。